令和4年6月2日の今日、当店のお客様が懐かしい車に乗ってご来店いただきました。写真のフォルクスワーゲン ビートル。通称カブトムシと呼ばれて多くの人々に愛されたドイツの名車です。この独特の丸っこいデザインのボディーですが、エンジンは空冷でリアシートの後ろにマウントされています。今ではほとんど走っている姿を見る事が無くなりましたが、こうやって現役で活躍しているのを見ると、現代の車には無い旧車の良さがひしひしと伝わってきます。(最近私も年をとるとこういう古い物に目がいくようになって仕方がない。)しかし、この車ただの旧車だけで終わらないので、わざわざブログに出したのですが、その外見からは全く想像もできない仕様になっているのです。
それがこれ!エンジンルームを開けていただきました。なんとエンジンが無く電気自動車なんです。しかも公認を取ってナンバーが付いて公道を走れます。どういう事かと言うと、このボロボロだったビートルをヤフオクで購入してエンジンを下ろし、1年がかりで電気自動車に改装したという事です。まず、バッテリーは日産リーフのバッテリーを使ってそこからコンバーターで電気をDCからACに変換してモーターにつながっています。そのモーターはもともとのギアボックスにつながっていて、一応変速もできるようになっています。バッテリーは後部座席のうしろのガラスの下に配置され、電装関係はリアシートの下にまとめられています。
拡大写真ですが、手のすぐ左にあるのが、100Vと200Vの充電ポートです。白いのが200Vです。配線は見ていませんが、とても複雑だと伺いましたが、モーターやコンバーターまわりは比較的あっさりとした印象です。このモーターも空冷なので、もちろんラジエーターやポンプ、冷却水なんかはありません。至ってシンプルにできています。ただ、エアコンは車のバッテリーから電気を取ると走行距離がかなり少なくなるので、最近はやりのキャンプ用に使っている大きなリチュームイオンバッテリーを積んでそこからポータブルクーラーを後部座席に置いてで車内を冷房しているという事でした。
写真の手の下の後部座席の足元に置いているのがリチュームイオンバッテリーです。車内のコンソールも純正を生かして、スイッチ類を配置しています。この車のエンジン音を聞いた事がある人ならわかると思いますが、独特のエンジン音で、聞くとビートルだとわかるような音でした。その車が無音で走り去ったらびっくりすると思います。オーナーに聞くと一番大変だった事は陸運局の登録だったそうです。でもそれを一つ一つクリアしていってナンバーをもらえるようになるってほんとうにすごいと思いました。もし、このビートルの色で無音で走っていたら間違いなくこの車です。これは本当に良いものを見せてもらいました。これからの物づくりの励みになります。この車をチームで完成させたSanuki Classic Convert EV Club 略してSCCCのホームページのリンクも出していますので、そちらもご覧ください。このビートルができるまでの詳しいいきさつを見る事が出来ます。https://convertev.wixsite.com/sccc 最後まで見ていただきましてありがとうございました。
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